Choueke Family Residence

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KOICHI NOMIYAMA (1900-1984)

Introduction
South Wall
Nomiyama
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South Wall
Travel and Exploration
Travel Nostalgia
 

 

(その五)「葡萄と檸檬」

許山さんの絵には檸檬を描いた作品が多いようです

 


「レモンと水指」(1983)(福岡女子大美術館に展示)

 

1982年の「静物」には三個のレモン、葡萄、洋なしが。「柘榴のある風景」にも柘榴とレモン。「レモンを持つ女」の幸せそうなレモン。1983年の「レモンと水差し」、そして1984年絶筆の「柿、洋なし、レモン」など、レモンが一個だったり、たくさんのレモンだけだったり。レモンの光沢がさわやかです。画家にはそれぞれの好きな思い入
れのある果物があるのかもしれません。岸田劉生の〈リンゴ〉もそうでしょう
国吉康雄は〈葡萄〉をよく画いています。1933年の「ソファの上の風見」を始めとして1942年の「静物」、1944年「110号」等にも見られます。
国吉康雄は「青春時代を思い出させるシンボルとして」葡萄を描いたのでしょうか。単身で渡米して、言葉が分からない青年には果樹園での果実摘み等の単純労働しかなかったのです。アメリカ西部の広大な農園で毎日続く葡萄摘みに、未来を夢見て頑張った青春時代の自分の姿を葡萄に映したのでしよう。
許山さんにとっても1920年、父を頼ってサンフランシスコに移住しましたが、中国、スペイン、日本等の海外からの移住者は農業労働者として農業、果樹園などの季節労働者として、従事していました。許山さんも美術学校に入学するまでは色々の仕事に携わったはずです。葡萄やオレンジ、レモンはオリーブ園で働いていた想い出でしょうか。彼にとってはレモンはその時の思い出として生涯心に残っていたのかもしれません。

彼は「レモンの形はさわやかな姿
レモンの黄は清浄な色
レモンの酸味は人生の味」
と言っています。

 

「ザクロのある静物」(1982)(福岡女子大美術館に展示)

 

 

   
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