日本人にも外国人にも横浜絵は大変人気があります。伝統的な浮世絵と比べ、高い芸術性はありませんが、外国人が大勢日本に来るようになった頃の、文化の対立と融合について興味深い側面を表しています。250年もの間、人々の記憶をはるかに超える昔、日本の平均的な国民には、外国の人との接触は全くありませんでした。彼らは、違う国や海の向こうのエギゾチックな国から来る人々に関する興味を抱いていました。また外国人も日本人や日本的なものに対して同様の興味を持っていました。神戸は多文化都市であり、神戸市民は外国人や日本の外の世界と、日常的に交流しています。伝統的な考えを持つ日本人の中には、笑顔を見せながらも、そんな神戸の人々を「かわっている」と言う人もいます。しかし、神戸の人々は自分達のそのような振る舞いを誇りに思っています。こうした交流の始まりを知ることは大変興味深く、これらの印刷画は、写真が出来る前の日本の国際社会の原点に関する歴史的な記録であり、大変興味をそそります。